20周年を記念して
セイコーが限定モデル発売

 ドクターイエローは子どもに大人気だ。何が心をつかむのか、鉄道好きの子どもを持つ親に話を聞いてみると、まずは何より黄色の車体に目が行くらしい。黄色は警戒色としても用いられるように、本能的に目が行く色であり、幼児は黄色を好む傾向があるようだ。実際、ドクターイエローが黄色いのは、新幹線の保守作業車は夜でも目立つように黄色い車体にする規定があるためだという。

 実はJR東日本にも新幹線の設備を点検するE926形「East i(イーストアイ)」という車両がある。こちらの方が運転頻度は少ないのだが、白地に赤い帯のためかドクターイエローほどの人気はなく、関連グッズ、おもちゃの数も少ない。

 10歳くらいになると、白地に青い帯の通常車両とは異なる点や、めったに見ることができないレアな車両であるということに加えて、高速走行しながら線路の点検をするのがスゴイ、乗れないからこそ乗ってみたいといった車両の特性を把握した上での興味が芽生えるそうだ。

 ドクターイエローは大人も魅了する。昨年12月には、923形ドクターイエローが20周年を迎えたことを記念して、セイコーの限定モデルが限定5000点で発売されている。

セイコー 923形ドクターイエロー 運行20周年記念ウオッチセイコー 923形ドクターイエロー 運行20周年記念ウオッチ 拡大画像表示

 ストップウオッチやカレンダー機能などの実用性を持たせつつ、黄色い文字盤にフロントガラスや前照灯、前方監視カメラをイメージしたデザインとした。平面の裏ぶたには車体イラストとシリアルナンバーが刻印されている。

 商品を企画・販売するインペリアル・エンタープライズ社は、「ワンピース」や「名探偵コナン」などのキャラクターとセイコーのコラボウオッチを多く手掛けており、同社のラインナップの中でも新幹線モノは異色ともいえる存在だ。