イーロン・マスク「テスラ&スペースX」の隠れた共通点、モノづくりの極意とは Photo :123RF

「自動車を作ることと、宇宙ロケットを作ることはまったく違う」と誰もが思う。ところが、イーロン・マスクがCEOを務めるEV企業「テスラ」と、宇宙ロケット企業「スペースX」には驚くほどの共通点があった。イーロン・マスクについての著書を数多く執筆する経営コンサルタントの竹内一正氏が、イーロンのモノづくりの極意を解き明かす。

イーロン・マスクは
業界の枠を超えてモノを見る

 イーロンのモノづくりの特徴の一つ目は、業界の常識に縛られず、業界の枠を超えてモノを見る力だ。

 例えば、テスラはモデルSに大型17インチのタッチパネルを搭載した。これは自動車業界初であり、アップルがまだiPadを出す前のことだった。

 開発段階でイーロンは技術者とともに、ノートPCをモデルSの試作車に持ち込んでアイデアをぶつけ合った結果、コンソールボックスに縦型17インチのタッチパネルを設置することに決めた。モデルSの登場以降、大手自動車メーカーは大型タッチパネルを搭載するようになった。