コロナ禍から企業が復活するのは一体、いつになるのだろうか。上場100社超、30業界を上回る月次業績データをつぶさに見ると、企業の再起力において明暗がはっきりと分かれている。前年同期と比べた月次業績データの推移を基に、「嵐」から「快晴」まで6つの天気図で各社がいま置かれた状況を明らかにする連載「コロナで明暗!【月次版】業界天気図」。今回は、4〜6月度のファミレス編だ。
コロナ前から2割超減収の
「負け組」ファミレスは?
ファミレスの主要5社が発表した4〜6月度の月次業績データは、以下の結果となった。
◯すかいらーくグループ(すかいらーく)の既存店売上高
4月度:前年同月比110.6%(10.6%増)
5月度:同122.0%(22.0%増)
6月度:同126.0%(26.0%増)
◯ロイヤルホスト(ロイヤルホールディングス〈HD〉)のロイヤルホスト既存店売上高
4月度:前年同月比119.5%(19.5%増)
5月度:同130.7%(30.7%増)
6月度:同127.0%(27.0%増)
◯サイゼリヤの既存店売上高
4月度:前年同月比124.4%(24.4%増)
5月度:同138.8%(38.8%増)
6月度:同136.1%(36.1%増)
◯デニーズ(セブン&アイ・ホールディングス〈HD〉)の既存店売上高
4月度:前年同月比119.1%(19.1%増)
5月度:同127.5%(27.5%増)
6月度:同127.7%(27.7%増)
◯ジョイフルの既存店売上高
4月度:前年同月比111.9%(11.9%増)
5月度:同149.0%(49.0%増)
6月度:同138.5%(38.5%増)
22年6月度において、5社全てが大きく前年実績を超えている。しかし、これを見て「ファミレス各社がコロナ禍のダメージから復活した」と考えるのは早計だ。
実は、各社の実績を時系列で分析すると、印象がガラリと変わる。さらにコロナ禍の前と比べて、売上高が2割超も減収したままの「負け組企業」があることも分かった。