決算書100本ノック2022夏#17Photo:PIXTA

食料品業界や外食業界で商品の値上げが頻発している。穀物価格や燃料価格の上昇で原価率が大きく悪化し、販売価格に転嫁せざるを得なくなっている。特集『決算書100本ノック!2022夏』(全21回)の#17では、食料品会社や小売業を対象に、値上げ切迫度を測る原価率悪化度ランキングを作成した。(ダイヤモンド編集部編集委員 竹田孝洋)。

「週刊ダイヤモンド」2022年6月25日号の第1特集を基に再編集。肩書や数値など情報は雑誌掲載時のもの。

穀物価格や燃料価格上昇で
原価率悪化に苦しむ食料品会社・小売業

 食料品業界や外食業界で商品の値上げが相次いでいる。

 ロシアのウクライナ侵攻による穀物輸出の停滞、世界第2位の小麦生産国であるインドの干ばつなどで、原料となる穀物の価格が高騰している。その上、燃料価格上昇による輸送費増大も手伝って、企業の利益を圧迫しているのだ。

 原料価格や燃料価格の上昇は原価率悪化につながり、続出する値上げの原因となる。そこで値上げへの切迫度を測るために、食料品企業や(外食産業が含まれる)小売業を対象に、売上高原価率の上昇幅が大きい順に並べた「原価率悪化度ランキング」を作成した。

 原価高の価格転嫁に追い込まれるのはどの企業なのか。次ページでは「値上げ切迫度」ランキング【ワースト100社】を大公開する。