厳しい物価高に悲鳴を上げている家庭は多いでしょう。食品2400品目超が値上げになったり、最低賃金が31円引き上がって961円になるなど、物価高に関連したニュースが後を絶ちません。この状況はしばらく続きそうで、生活はより厳しさを増しそうです。しかし、食費を抑えたり、安いものを選ぶ…といった節約術ではもう限界…。そこで今回は、物価高を乗り切る4つの「前払い」を紹介します。(社会保険労務士 井戸美枝)
「前払い」で物価高を乗り切る
今、数十年ぶりに日本でインフレが起きつつあります。
今夏のボーナス平均支給額は前年比10.47%増の85万3748円となり、3年ぶりに過去最高を更新したという明るいニュースもありましたが、基本給は上がっていない人も多いでしょう。賃金の上昇が物価高に追いつくには、まだ時間がかかるかもしれません。しばらくは手持ちの貯金などでやりくりすることになりそうです。
そこで本稿では、この物価高を乗り切るために、「将来の支払いを前倒しする」方法をいくつかご提案します。
7月22日に日本銀行が発表した2022年度の消費者物価上昇率の見通しは2.3%。
現状程度のインフレであれば、これからご紹介する方法で、上昇分を相殺することができるものもあります。対策としては、一見地味に思えるかもしれませんが、家計にじわじわ効いてくることは間違いありません。
毎月固定で払わなくてはいけない保険料や年金などの「払い方」を変えることで、どれくらいお得になるのか。家計を助ける4つの「前払い」を紹介します。