元信者の教授が語る、旧統一教会と自民党保守派の「乾いた共存関係」Photo:PIXTA

旧統一教会と自民保守派は
“ズブズブの関係”なのか

 このところ、旧統一教会の日本の政界、特に自民党保守派への浸透がマスコミで盛んに報道されている。

 旧統一教会の元信者だった私は両者の“ズブズブの関係”について何度も取材を受けたが、なかには、宗教についてほとんど知らないがゆえの先入観によるとしか思えない、的外れの質問を受けることもある。

 詐欺まがいの霊感商法や巨額献金の実態などの旧統一教会が起こしてきたさまざまな問題を解明しないといけないのはもちろんだが、事実関係を検証せずイメージだけが先行して旧統一教会がどういう性格の宗教か決め付けるのは危険だ。

 旧統一教会と自民党は「共存関係」にはあるが、旧統一教会の教義は自民党保守派にとっては相いれないものがあり、旧統一教会側もむしろ自民保守派の反発を警戒している面もある。一方で政治家は教義を信じているというよりも選挙の際の支援をあてにしている関係だ。

 私自身の経験は、『旧統一教会と私』(論創社)等で詳しく書いているので必要最低限の説明にして、旧統一教会が政治に対してどういう態度で関わっているのか、私の知る限りで解説する。