ジェローム・パウエル米連邦準備制度理事会(FRB)議長は、26日に開催されるジャクソンホール会議で、目先の金利政策ばかりでなく、長期的に金利をどうすべきかについて考えを示す必要に迫られている。これは、ほぼ確実視されている9月利上げの規模や、景気後退懸念が高まり市場が早くも利下げを織り込む中で長期的に金利をどうするかについて、市場で醸成されている思惑を方向修正することを意味する。今のところ、質疑応答のない26日の講演で、パウエル氏が利上げペースを緩めるべき時期かどうかについて発言するかどうかは見通せない。FRBはここまで2会合連続で0.75ポイントの大幅利上げを実施している。インフレ率は40年ぶりの高水準にあるものの、足元では物価上昇圧力がピークに達した可能性を示す兆候も出ている。もしそうだとすれば、9月20~21日の連邦公開市場委員会(FOMC)で利上げ幅を0.5ポイントに縮小する余地が出てくる。
パウエル氏の課題、長期的な利下げ観測の撃退か
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