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西村康稔経済産業相に関し、「大臣出張時の注意点」なる大臣対応マニュアルが作成されていたことが明らかになり、批判の的となっている。だが筆者はこうしたマニュアルの存在は特異なことではないと考える。なぜそういえるのか解説したい。(政策コンサルタント 室伏謙一)

細かすぎる“大臣対応マニュアル”に批判殺到

 第2次岸田改造内閣の経済産業相に就任した西村康稔衆院議員に関し、「大臣出張時の注意点」なる大臣対応マニュアルが作成されていたことが明らかになった。しかもその内容にお土産購入や帰宅時の弁当購入における対応に関することまで記載されていたことから、「なぜそこまでする必要があるのか?」等、対応マニュアルの作成自体のみならず、それを要するような西村大臣自体の資質についても批判の的となっている。

 確かに、お土産や弁当の購入についてまでマニュアルを作成する必要があるのか?というのが一般国民的な認識だろう。このマニュアルにはそれ以外の注意事項も記載されており、西村大臣はそこまで気を使わなければいけない政治家なのか、大臣ならばもっとどっしりと構えているべきではないか等と思われても仕方がないかもしれない。

 ではこうしたマニュアルや大臣対応への細心の注意というのは特異なことなのだろうかといえば、それほど特異なことではないのではないかと筆者は考える。そこで、なぜそういえるのかについて、筆者の経験等に基づいて解説してみたい。