今年に入って米国株が急落する中、ファンドの名称に「クオリティー(優良)」と冠し、「優良株」を保有するファンドならば損失は少ないと思うかもしれない。だが、それは間違っている。ウォール街で「クオリティーファンド」と呼ばれるものは、収益性が高く、安定した利益を計上し、負債が少ない企業の株式を組み入れる傾向がある。例えば、ホームセンター大手ホーム・デポ、マイクロソフト、スリーエム(3M)などは、理論的には優良株の部類に入る。だが実際には、これらの銘柄を組み入れる多くのファンドがマイナスリターンを計上している。ここ数年間で、優良株に特化した上場投資信託(ETF)は600億ドル(約8兆6000億円)を超える規模へと成長した。今年に入ってS&P500種指数の下落率が20%に達し、弱気相場入りする中、こうしたETFはより大幅な下げを演じており、一部は25%安となっている。
優良株が報われないとき 日の目見るのはまだ先
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