最強学閥「慶應三田会」 人脈・金・序列Photo:PIXTA

経済界で圧倒的な影響力を持つ慶應義塾は名経営者を数多く輩出してきた。では、慶應出身の現役経営者の実力は。ダイヤモンド編集部は慶應出身の上場企業の社長「全327人」を、企業規模や投資家評価、在任期間など七つの軸で徹底評価し、序列化した。本記事ではそのうち上位10人を公開する。トップ10には、SBIホールディングスやキリンホールディングスの首脳が食い込んだ。(ダイヤモンド編集部副編集長 名古屋和希)

「慶應企業」の時価総額が全体の1割
トヨタ、サントリー首脳も慶應出身

 78兆3000億円――。

 実は、この巨額の数字は慶應出身者が社長を務める上場企業の株式時価総額の合計だ。これは市場全体の1割強をも占める。

 宿命のライバル、早稲田を見ると、時価総額合計は60兆円ほど。ビジネスの世界では慶應の圧倒的な力が浮かび上がる。

 実際、慶應人脈は経済界に張り巡らされている。その象徴ともいえるのが、慶應出身の大手企業の経営者たちだ。

 日本で最も有名な社長といえるトヨタ自動車の豊田章男社長は、慶應出身である。トヨタでは、豊田氏の前任社長の渡辺捷昭氏も慶應OBだ。

 また、サントリーホールディングスでは佐治信忠会長と新浪剛史社長が共に慶應OBだ。創業家以外で初のトップとして新浪氏が起用されるきっかけとなったのは「三田会」での縁とされる。

 では、経済界で強い存在感を誇る慶應出身の現役社長の実力は。今回、ダイヤモンド編集部は慶應出身の上場企業の社長「全327人」を対象に、七つの評価軸を設けて1000点満点で評価した。

 次ページでは、慶應出身社長「全327人」の徹底評価を基に作成したランキングのうち、上位10人の顔触れを紹介する。トップ10には、SBIホールディングスやキリンホールディングスの首脳が登場。商社や保険・証券会社といった名門企業のトップも名を連ねた。