自衛隊員写真はイメージです Photo:PIXTA

防衛の根幹に関わる
自衛隊員の減少問題

 自衛隊員になることを憧れ、就職先に考える若者たちが毎年自衛隊に入隊する。彼らは、国民の命を守る特別な使命にやりがいを感じているという。一国民としては、志高い自衛官たちに感謝の言葉しかない。

 しかし、自衛隊員の数は年々減少している。ウクライナ紛争、台湾有事、北朝鮮から弾道ミサイル発射等、さまざまな憂慮する事案が連日報道されている。それも自衛隊員募集に暗い影を落としている。

 自衛官数の不足は防衛の根幹に関わる問題だ。これまで筆者は自衛隊官舎の老朽化、隊員の待遇問題について触れてきた。それもひとえに自衛官の責務に対して、報酬や待遇が低すぎると感じてきたからだ。

 少子高齢化を人員不足の原因と言い訳し、国は問題から目をそらし続けている。少子高齢化も要因の一つだろうが、魅力のある職場には必ず人が集まる。職場環境や待遇が劣悪であれば長年働いてきた人員ですら離職してしまう。これはまがうことない真理だ。今回は自衛隊の給与や手当の問題について触れたいと思う。