◇ペンシルベニア州(大統領選挙での選挙人の数20人)=民主党候補が勝利
 ラストベルト(さびついた工業地帯)と呼ばれる州の一つ。2016年の大統領選挙では共和党のトランプ前大統領(以降、トランプと表記)、2020年にはバイデン大統領(以降、バイデンと表記)が勝利した激戦州。

◇オハイオ州(同18人)=共和党候補が勝利
 同じくラストベルトと呼ばれる州の一つ。無党派層が多く、大統領選挙では毎回激戦に。過去2回はトランプが勝利。

◇ウィスコンシン州(同10人)=共和党候補が勝利
 ラストベルトの一つで、大統領選挙では民主党と共和党の候補者が交互に勝利するスイングステート(揺れ動く州)の代表格。2016年はトランプ、2020年はバイデンが勝利。

「オール赤」でもなく「オール青」でもない結果は、共和党が勝ち切れなかったことを如実に物語っている。また、2024年の大統領選挙も激戦となることを予感させる。

 それと同時に、共和党は、トランプが、今月7日のオハイオ州での遊説で宣言したとおり、今月15日、フロリダ州にある自宅で「重大発表=大統領選挙への出馬宣言」をすることが確実になったと考えていい。

「私が再出馬する可能性が非常に非常に非常に高い。非常に非常に非常に高い」(今月3日、アイオワ州での遊説)
「私がもう一度やらなければならないだろう」(今月6日、フロリダ州での遊説)
「174勝9敗だ。すばらしい夜だ」(今月8日、中間選挙を受け自身のSNSで)

 このように語ってきたトランプのことだ。選挙期間中は、共和党幹部から「選挙が終わるまでは出馬宣言をしないように」と釘を刺されてきたが、中間選挙で、自身が支援した候補が次々と勝利したのを受けて、今後、共和党の候補者指名レースの軸になるのは間違いない。

 重大発表をする15日は、党内で大統領候補の座を争うライバル、ペンス前副大統領(以降、ペンスと表記)が著書を出版する日だ。この日に合わせた重大発表は、「主役は俺だ」と言わんばかりである。

 また、それは、同じくライバルで44歳と若いフロリダ州知事、ロン・ディサンティス氏(以降、ディサンティスと表記)に先んじるという意味もある。

 一方、大敗北を免れたバイデンも出馬の準備を進めている。