ヤマトHDが宅急便の単価を上げられても、通期利益「大幅下方修正」の理由Photo:Diamond
*本記事はカーゴニュースからの転載です。

売上高は堅調も、営業費用が増加

 ヤマトホールディングス(本社・東京都中央区、長尾裕社長)の2023年3月期第2四半期業績は、EC需要などを着実に取り込んだことで増収となったものの、前期から続く「ネットワーク・オペレーション構造改革」での費用が先行し、2ケタ減益となった。また、上期業績を受け、通期業績見通しの利益予想値を下方修正した。

 11月7日、電話形式で会見した栗栖利蔵副社長は「(構造改革の)効果の発現に想定よりも時間を要しているが、やるべきことはできており、次の成長に向けた準備は整いつつある」と述べた。

 同社の2Q連結業績は、売上高が前年同期比2.1%増の8837億5500万円、営業利益が43.0%減の180億4800万円、経常利益が50.5%減の182億7500万円、純利益が29.2%減の103億5800万円。

 売上高は成長が続くEC領域への対応で荷物の取扱個数が増加したほか、法人領域へのアカウント営業が着実に進展。上半期の宅配便3商品(宅急便・宅急便コンパクト・EAZY)の取扱個数は2.8%増の9億4027万個となり、単価も6円増の699円となった。