不安や悩みが尽きない。寝る前にイヤなことを思い出して、眠れなくなるなんてことも……。そこで参考にしたいのが、感動小説『精神科医Tomyが教える 心の執着の手放し方』(ダイヤモンド社)だ。ゲイのカミングアウト、パートナーとの死別、うつ病の発症……苦しんだ末にたどり着いた、自分らしさに裏づけられた説得力ある言葉。とても読みやすいオムニバス形式の8つのショートストーリーは、ふと心が落ち込んだとき、そっと心の荷物を手放すための優しい言葉を授けてくれる。voicy「精神科医Tomy きょうのひとこと」の心がスッと軽くなる“言葉の精神安定剤”で、気分はスッキリ、今日がラクになる!
退屈の裏側にあるハッピーな事実
「なにもない平凡な毎日でつまらない…」なんて感じることがありますか? 基本的に、人生にはいろんなことが起きます。大きな失敗や挫折を経験して、大きな借金なんかを抱えて、それをようやく返済してマイナスをゼロに戻した。世の中には、そういう人もいるわけです。
そんななかで、大きなプラスもなければマイナスもない。多少の浮き沈みはあるとしても、ずっと平凡に生きているというのは、素晴らしいことだと思うんです。でも、「なにもない平凡な毎日だ」と感じているということは、毎日の生活に退屈しているところがあるのでしょう。人は、暇を持て余して退屈すると、余計なことを考えがちですからね。
これは逆に考えると、まだまだやりたいことや、やっていないことが、たくさん残されているということでもあります。つまり、自分のことをネガティブにとらえることもできれば、ポジティブにもとらえられるということです。
ネガティブをポジティブに変換する
ネガティブとポジティブは、表裏一体のもの。どんなネガティブなことも、おめでたいふうに、いい替えることができるんですね。それは、なにも“ごまかし”ではありません。おめでたいふうに表現して、その方向に進んでいけば、本当におめでたいことになりやすいんです。
たとえば、「なにもない平凡な毎日だ」というのは「まだまだやることがたくさん残されているワクワクする毎日だ」ともいい替えられます。そう考えて、これまでやったことのないものを1つ始めてみるといいでしょう。
アテクシも、ちょっと前に、YouTubeを見よう見まねでヨガを始めたんですが、これにハマりました。毎晩、寝る前にヨガをすると、とてもスッキリした気分になってストレス解消にもなり、寝つきがよくなるんです。
一歩踏み出して違うことをやってみよう
ちょっとした思いつきでもいいです。語学を勉強してみるとか、プログラミングを学んでみるとか、思い切って語学留学を計画してみるとか、住んだことのない街に引っ越してみるとか、とにかく一歩踏み出して、これまでやったことのないものを1つ始めてみるのがオススメです。
なにもないっていうのは、自分のまわりに素材がたくさん転がってるのに、あれもできないこれもできないと、自分で手を出していないだけのことだったりします。あとはもう本人のとらえ方の問題なんです。
つまらない人生だと思っている人は、アナタの人生がつまらないのではなくて、自分がそうとらえていることがつまらないんですね。自分のとらえ方次第で、目の前のことは変わるし、マイナス点はなにもないというふうにだって考えられるんですね。
本稿は『精神科医Tomyが教える 心の執着の手放し方』(ダイヤモンド社)の著者が日々お届けする“心のサプリメント”です。