中国の電子商取引最大手アリババグループがつつましい経営を行っている。少なくとも、同社の倹約策はうまくいっているようだ。アリババ・グループが17日に発表した7-9月期(第2四半期)の売上高は、前年同期比3%増とアナリスト予想をやや下回った(S&Pグローバル・マーケット・インテリジェンスによる)。通販サイト「淘宝網(タオバオ)」と「天猫(Tモール)」を含む中核の消費者向け小売り事業の売上高は前年同期比で7%減。消費者に最も大きな影響を与えているのは、中国の景気減速と新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)による規制だ。この不調はしばらく続くだろう。中国の10月の小売売上高は前年同月比0.5%減となった。アリババは、同社の通販サイトが今月の「独身の日」の大規模セールイベントで上げた販売額について公表せず、昨年並みの結果だったと説明するにとどめた。アリババによると、昨年に独身の日の流通取引総額(GMV)は850億ドル(11兆9200億円)だったが、ここ数年の伸びは鈍化している。また、規制当局の目が厳しくなる中、アリババは昨年から独身の日にあまり目立たないようにしている。