ジョセフ・リックホフさんはカリフォルニア州パームスプリングスの農場風の自宅から見えるヤシの木と山の景色が好きだった。しかし88歳のリックホフさんにとって毎日の作業があまりにも煩わしくなり、手助けなしで歩くことも、食事を用意することも、薬を飲むこともできなくなると、ここに一人で住み続けることはできないと悟った。しかし介護付きの住宅に引っ越そうとさまざまな住宅を見始めると、心配になった。「まだゲイが気に入らない人は多い」。元銀行幹部で数十年前にゲイであることを公表したリックホフさんはそう話した。「本当の自分を隠さなければならないのはごめんだ」そんなときに見つけたのがパームスプリングスにある総戸数24戸の介護付き集合住宅、ストーンウォール・ガーデンズだった。1日に3度の食事と親睦のためのアクティビティが提供され、看護スタッフが常駐しているが、リックホフさんが契約した理由はそこに住む人々にあった。
LGBT向け高齢者住宅、米国に登場
「ここは自分が自分でいられる、ほっとできる場所だ」
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