暗号資産(仮想通貨)市場では、少しの知識が非常に危険であることが明らかになりつつある。ブロックチェーン(分散型台帳技術)や暗号資産の支持者は、そのメリットの一つは、闇にまみれたイメージとは裏腹に、デジタル資産の世界は実のところ非常に透明性が高い点にあると指摘している。多くのデジタル資産の取引は、「ブロックチェーン」として知られるネットワーク上の、基本的に公の場所に記録される。誰が取引しているかは必ずしも明確ではないが、一つの場所から別の場所への通貨の移動は可視化されている。アドレスと名前を照合できれば、トレーダーや取引所の動きを詳細に把握できる。それは、銀行台帳や決済ネットワークにその所有者しかアクセスできない従来の金融の世界とは非常に異なる。そうした透明性により、投資家は通貨の流れや値動きに関する有益な情報を得ることができる。しかし、市場パニックや顧客の「資金引き出し」に際しては、そうした透明性が不安定さをあおりかねない。
暗号資産市場の透明性、問題増幅の一因にも
情報の可視化は投資家の助けになるが、懸念を急拡大させることにも
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