不安や悩みが尽きない。寝る前にイヤなことを思い出して、眠れなくなるなんてことも……。そこで参考にしたいのが、感動小説『精神科医Tomyが教える 心の執着の手放し方』(ダイヤモンド社)だ。
ゲイのカミングアウト、パートナーとの死別、うつ病の発症……苦しんだ末にたどり着いた、自分らしさに裏づけられた説得力ある言葉。とても読みやすいオムニバス形式の8つのショートストーリーは、ふと心が落ち込んだとき、そっと心の荷物を手放すための優しい言葉を授けてくれる。voicy「精神科医Tomy きょうのひとこと」の心がスッと軽くなる“言葉の精神安定剤”で、気分はスッキリ、今日がラクになる!
夢中になれることがありますか?
誰しも自分の人生を素敵なものにしたいと思いますよね。では、素敵な人生には、なにが必要でしょうか? お金、夢や目標、人間関係、安定した生活……どれも大切なことですが、あげればキリがありませんよね。
そのなかでも、「どうしても必要なもの」ってなんだろうと考えてみると、それは「夢中になれること」だと思うんです。アテクシなりのいい方をすると、「頭がお暇にならないようにしてくれること」があるかどうか。
忙しいなかで、たまにぼ~っとする時間があるというのは幸せなことですが、やることがなく時間をもて余してぼ~っとするしかないのは、よろしくありません。人は頭がお暇になるとネガティブなことを考えがちでもありますし、夢中になれることがあれば、それはもう素敵な人生だと思うんです。
探すことに夢中になってもいい
いま夢中になれる本が1冊あれば、それだけで素敵な人生を歩めているということ。大きなことでなくていいんです。そのときに夢中になれることが1つあれば、それだけで十分に素敵で幸せな人生なんです。
そうすると「夢中になれることがないんだけど、どうしたらいいの?」という人も少なくないと思います。そういうときにどうするか?「夢中になれることを探すということに夢中になればいい」のではないでしょうか?
ある1つのことで、自分の一生を夢中にさせてくれればよいのかもしれませんが、なかなかそうもいかないものです。夢中になれることがなくて、間が空くこともあるでしょう。
いろんなことに手を出してみる
あれだけ夢中になっていたことなのに、最近飽きちゃったということがあっても、なんらおかしなことではありません。そのことを無理して続けようとするよりも、自然の流れに任せて、次に夢中になれることを探す。そして、夢中になれることを探すことに夢中になればいいんです。
たった1つのことをピンポイントで夢中になれるかといえば、そうではありません。興味のあることにいろいろとチャレンジしてみて、そのなかから自分にフィットするものが見つかると思うんです。それは頭で考えていてもわからないこと。実際に体感してみないとわかりませんし、いろいろと体感すること自体にも夢中になれます。
人生の流れとかタイミングも大切だったりしますから、夢中になれることを探してるうちに、たまたまハマるものが見つかったりします。そうすればシメたもの。素敵な人生のはじまりです。人生を夢中にしてくれることは、たくさんなくてもいいんです。その時々に1つあれば充分。それだけで人生は素敵なものになり得ます。
本稿は『精神科医Tomyが教える 心の執着の手放し方』(ダイヤモンド社)の著者が日々お届けする“心のサプリメント”です。