中国は、過去3年間にわたり続けてきた一連のゼロコロナ政策からようやく脱却しつつある。このことが中国経済全体にどのような影響を及ぼすかはまだ分からない。だが、一つだけ確かなことがある。医療産業はそうした変化に急ぎ対応する必要があるということだ。コロナ政策の緩和姿勢は、業界に大きな勝者と敗者を生み出すだろう。運が良ければ、そして高齢者へのワクチン接種と抗ウイルス薬の備蓄を積極的に行えば、中国は、2020年と2021年にほとんどの欧米諸国が経験したような大勢の死者を出さずに済むかもしれない。だが最も楽観的な想定でも、コロナ共生への移行は健康関連支出の大転換を伴う。これまでは検査や隔離に支出されていたが、今後はワクチン接種や治療に支出されるようになる。