中国の習近平国家主席が7日、サウジアラビアに到着した。米国とサウジアラビアの関係が緊迫し、ウクライナ戦争で世界の勢力図の再編が加速する中、最大の原油輸出国であるサウジと輸入国である中国の関係が強化される可能性がある。習氏はリヤドの空港でファイサル・ビン・ファルハン外相と、サウジアラビアの政府系ファンドトップ、ヤシル・アルルマヤン氏に出迎えられた。サウジアラビアにとって中国は最大の貿易相手国であるほか、サウジ産原油の最大の買い手でもあり、こうした傾向は今後さらに加速するとみられる。一方で軍事的および地政学的な側面でも両国関係が深まることに米政府は警戒している。中国はサウジと敵対するイランとも関係を築いていることから、習氏による今回のサウジ訪問は、中東における中国政府の影響力が高まっていることを改めて示すものでもある。