米議会下院は8日、8579億ドル(約117兆円)規模の国防権限法案(NDAA)を賛成350票、反対80票で可決した。新たな兵器購入や兵士の昇給に加え、軍関係者に新型コロナワクチンの接種を義務付けた規定を撤廃することなどが含まれる。NDAAの規模は昨年の7780億ドルを約10%上回った。法案は票を投じた下院議員の3分の2以上からの賛成を必要とするプロセスで可決され、来週末までには上院でも可決される見込み。その後はジョー・バイデン大統領の署名に向け送付される。法案には台湾への武器や軍装備品の販売向け資金を提供し、中国による侵略の可能性から防衛するための訓練や安全保障面の支援を行うため、5年間で最大100億ドルの支出を認める文言が含まれている。米軍当局者らは2020年、中国政府が2027年までに台湾に侵攻する可能性があると予想していた。