Photo by Yoshihisa Wada
2025年9月、イトーヨーカ堂やヨークベニマルなどを運営するヨーク・ホールディングス(HD)は、セブン&アイ・ホールディングス傘下から、米プライベートエクイティ(PE)ファンドのベインキャピタル傘下で再出発した。1都3県と東北での高いシェアが強みの同社は、地方スーパーや異業種による進出を迎え撃つ防衛戦と、赤字体質脱却のための構造改革を同時に進めなければならない。足元ではインフレによるコスト上昇が続く。特集『スーパー新戦争』の#2では、かじ取りを任されているヨークHDの石橋誠一郎社長に、話を聞いた。(聞き手/ダイヤモンド編集部副編集長 片田江康男)
都内で先行する競争激化
バロー対策はどう取った?
――食材費や人件費、金利などが上昇するインフレに、人口減少や地方の有力スーパーの首都圏進出も重なっています。かつてない厳しい環境に置かれていると思いますが、現状をどのように捉えていますか。
ドラッグストアが食品を扱い始めたり、都心部でイオン系のまいばすけっとが出店して成長を遂げていたり、他の地域に先行して首都圏では競争が激化していると認識しています。業態の垣根も崩れていると感じています。
ヨークHDとして大事にしたいのは、イトーヨーカドーやヨーク、ヨークベニマルが、どうしたら競合の中から選んでもらえるかということを考えて、施策をやり続けること。首都圏が最も良いマーケットなので、地方スーパーの進出も続くでしょう。われわれの店がどうあるべきかを追求しなければ、戦っていけません。
――岐阜から、大手スーパーのバローが首都圏に出店を始めました。首都圏1店舗目の神奈川県の横山下永谷店そばにはヤオコーも出店します。同じ商圏にはイトーヨーカ堂がありますが、影響はありましたか。
ぜひ聞いてほしかったんですよ(笑)。
岐阜の大手スーパーマーケット「バロー」の首都圏1号店は、神奈川県横浜市港南区の下永谷。車で5分ほどの場所には、イトーヨーカドー上永谷店がある。両店の戦いは、首都圏で激化するスーパー新戦争の最前線として業界内の注目が集まっている。石橋社長は、どう迎え撃ったのか。次ページで詳しく対策を聞くとともに、米ベインキャピタル傘下で進む経営改革の方向についても話を聞いた。







