あなたの同僚の給料はいくらなのか。数年前まで、私たちの給料の額は秘密だった。今では「給与開示法」が米国の各地に広がり、若い労働者がTikTok(ティックトック)で意見を述べ、従業員グループが給与データをクラウドソーシングする中、自分の給与が全体の中でどの程度の位置にあるのかを多くの人が知るようになった。時には心臓発作のように感じることもある。「ソファから転げ落ちそうになった」。リサ・ドワイヤーさんは、自分が就職した業界団体が始めた匿名のスプレッドシート(表計算ソフト)で、同僚のマーケティング専門家の自己申告による給与・ボーナス・株式報酬のリストをスクロールした日のことを思い出し、こう話す。自分よりはるかに高い報酬額が並ぶその書類を見て、「私の給料は明らかにおかしい」と彼女は思った。