世界で大物武器密売人として知られる元ソ連空軍将校のビクトル・ボウト氏は2008年、タイ・バンコクで米国のエージェントが仕掛けたおとり捜査で逮捕された。評論家はボウト氏を世界で最も力のある武器商人の一人と呼ぶ。また、米映画「ロード・オブ・ウォー」の着想を与えた人物とも言われており、リベリアのチャールズ・テーラー元大統領やリビアの指導者ムアンマル・カダフィ氏などが彼の顧客だった疑いがある。ボウト氏はコロンビアの反政府勢力に武器を売ろうとした罪で有罪判決を受け、米国の刑務所で10年余り服役していた。ロシア当局は長い間彼の釈放を試みてきたが、ロシアの流刑地に送られる禁錮9年の刑を言い渡された米女子プロバスケットボールリーグ(WNBA)のスター、ブリトニー・グライナー選手と囚人交換を行う形で、ついに目的を達成した。
「死の商人」ボウト氏とは 米バスケ選手と囚人交換
米国の監獄で10年以上を過ごしたロシアの大物武器密売人
有料会員限定
あなたにおすすめ