米航空宇宙局(NASA)が打ち上げた無人宇宙船「オリオン」が11日、地球に帰還し、太平洋に着水した。同宇宙船は約1カ月近いテストミッションで月周回軌道を飛行していた。オリオンには、NASAが予定している月面探査「アルテミス計画」において今後、飛行士らが搭乗する予定。NASAによれば、オリオンは米東部時間午後0時40分(日本時間12日午前2時40分)に着水し、その後、NASAと米海軍が機体の回収に向けた作業を開始したという。NASAのビル・ネルソン長官は機体が着水した直後の生配信で、「われわれは新しい世代と共に、再びさらなる宇宙へと向かっていく」と述べた。アルテミス計画は、宇宙飛行士を再び月面へ送り込むなど、さまざまな宇宙探査の目標を達成するNASAのプログラム。NASAは複数年にわたる計画の宇宙船や機器の開発に向け、オリオンを担当した米防衛大手ロッキード・マーチンに加え宇宙開発企業スペースX、防衛大手ノースロップ・グラマンなどを起用している。