GPIF・宮園理事長【独占インタビュー2】農林中金時代に世界金融危機で残した功績宮園雅敬理事長

われわれの年金資金を運用する年金積立金管理運用独立法人(GPIF)は、世界最大の200兆円もの資金を運用している。GPIFは、どのように運営され、さまざまな課題にどう向き合おうとしているのか。今回のインタビューの第2回では、巨艦のかじ取りを担う理事長の宮園雅敬氏がどのような人物なのかに迫りたい。(名古屋外国語大学教授 小野展克)

農林中金時代に鍛えられた孤独な長距離走

「またしても、孤独な長距離ランナーになってしまいました」

 宮園雅敬は、いつも小さな声で話す。物腰は柔らかく、口調は丁寧だ。虚勢を張ることも、大風呂敷を広げることもない。しかし、この言葉を発したときは、頬が引き締まり、表情に少し緊張感が浮かんだ。

 そこには、国民の年金資産200兆円を運用する世界最大の機関投資家「GPIF」を率いる責任感と自負がにじんでいた。

「またしても」という表現には、意味がある。宮園が長く勤務した農林中央金庫での仕事ぶりも、先達のいない孤独な長距離走だったからだ。