
小野展克
この国で「スシロー」の名を知らない人はいないだろう。ただ、スシローを傘下に持つFOOD&LIFE COMPANIESが売上高1兆円の目標を掲げ、本格的な世界進出を狙っていることを知る人は少ないだろう。ましてプロ社長、水留浩一の手腕や実像はあまり知られていない。

サイバーエージェント社長の藤田晋は、2026年に会長に退き、新社長を社内から起用すると表明した。藤田は、残された3年間で、後継者をどう育て、選ぼうとしているのだろうか。藤田への単独インタビューで、希代の創業社長による後継者育成計画に迫った。

第5回
サイバーエージェント社長の藤田晋は社長交代の準備を進める中、藤田がいなくても成長する組織の仕組み化に取り組んでいる。その一方で、藤田の肝いりでスタートしたインターネットテレビのABEMAは、2022年に開かれたサッカーワールドカップの全試合放送で存在感を示したものの、いまだ赤字から脱却できていない。藤田は、社長として残された3年間で、ABEMAをどう軌道に乗せようしているのか。

第4回
サイバーエージェント社長の藤田晋は、社長業の引き継ぎを本格化させている。次期社長の選定、育成のカギを握るのは、社外取締役として招聘された元日本ネスレ社長の高岡浩三と元リクルート副社長の中村恒一だ。社外取締役は、後継者育成計画でどんな役割を果たしているのか。

第3回
サイバーエージェント社長の藤田晋は、2026年の社長交代に向けて、後継者の育成と選抜に取り組んでいる。自らの手で巨大企業を創り上げた社長の地位や仕事を引き継ぐには、どんな課題があり、何が必要なのか。

第2回
サイバーエージェント社長の藤田晋は、2026年に会長に退き、新社長を社内から起用すると表明した。藤田は、残された3年間で、後継者をどう育て、選ぼうとしているのだろうか。藤田への単独インタビューで、希代の創業社長による後継者育成計画に迫った。

第1回
サイバーエージェント社長の藤田晋は、2026年に会長に退き、新社長を社内から起用すると表明した。藤田は、残された3年間で、後継者をどう育て、選ぼうとしているのだろうか。藤田への単独インタビューで、希代の創業社長による後継者育成計画に迫った。

スタートアップ企業の育成は、日本経済の喫緊の課題だ。岸田政権が掲げる「新しい資本主義」でも、スタートアップ企業が有能な人材を集める際の切り札となるストックオプションの使い勝手の改善が柱の一つとなった。そうした中、スタートアップ企業など約800社が役員や社員へのインセンティブとして導入している「信託型ストックオプション」の課税をめぐって混乱が広がっている。導入企業は、この仕組みを使って役員や社員が得た利益は、税率20%の譲渡課税だとこれまで認識していた。ところが国税庁が、新たに給与(最大税率55%)とする考えを示したためだ。信託型ストックオプションを考案した松田良成弁護士に、この仕組みの狙いや国税庁の方針の問題点、導入企業への影響などについて聞いた。

日銀の新総裁・植田氏起用の舞台裏を選定プロセスの特徴を中心に探りつつ、黒田日銀の功罪を検証、植田日銀が直面する課題と政府の成長戦略の必要性について考察する。

200兆円に達する、われわれの年金資産を運用する年金積立金管理運用独立法人(GPIF)。GPIFの運用は、市場を通して企業経営や世界の在り方にも大きなインパクトを与える。GPIFが、これからどこへ向かおうとしているのか。

われわれの年金資金を運用する年金積立金管理運用独立法人(GPIF)は、世界最大の200兆円もの資金を運用している。GPIFは、どのように運営され、さまざまな課題にどう向き合おうとしているのか。今回の#2は、巨艦のかじ取りを担う理事長の宮園雅敬氏がどのような人物なのかに迫りたい。

世界最大の機関投資家で、われわれの年金資金を運用する年金積立金管理運用独立法人(GPIF)は、どのように運営され、さまざまな課題にどう向き合おうとしているのか。めったに単独インタビューに応じない理事長の宮園雅敬氏が今回取材に応じた。

パンメーカーの神戸屋は、袋パンを軸とした卸売事業を山崎製パンに譲渡すると発表した。今回は、神戸屋の歴史を振り返りつつ、冷凍パンと直営店事業でどう新たな付加価値を生み出そうとしているのかを点検する。また社長の桐山晋が、社内の反発を招きかねない大胆なCX(コーポレート・トランスフォーメーション)をなぜ実行できるのかに迫る。

8月26日、パンメーカーの神戸屋は、袋パンを軸とした卸売事業を山崎製パンに譲渡すると発表した。なぜ主力で黒字の袋パン事業を、今手放したのか。神戸屋の創業家出身社長の桐山晋に話を聞いた。

英大手ファンドのペルミラは、グローバル化とさらなる国内市場の開拓、デジタル化による生産性の向上にスシローの成長の可能性を感じていた。そこでスシローの可能性を最大限に引き出すトップとして起用したのが、水留浩一だった。ペルミラは、なぜ水留を社長にしたのか。そして、どうやって、さらなる企業価値の向上を実現したのか。その舞台裏を探った。

スシローが買収防衛のために力を借りたのが投資ファンドのユニゾン・キャピタルだった。ユニゾンが大株主になり、独立路線を守れた一方で、スシローは職人経営では見えなかった「成長痛」とも言える課題と正面から向き合うことになる。

第6回
スシローは回転ずしの立ち上げ以来38年間守ってきた最安値「1皿100円(税抜き)」の看板を10月から下ろすと発表。回転寿司トップのスシローの値上げは、外食産業全体に影響が及ぶだろう。味へのこだわりで、値上げが、どこまで消費者に受け入れられるのか。スシローは、あらたな正念場を迎える。そんな中、「職人が産み、ファンドが育てた」スシローの歴史を振り返る。

第5回
スシローを傘下に置くFOOD&LIFE COMPANIES(F&LC)は、昨年の春から社外取締役中心のモニタリング型の取締役会に移行した。では実際に取締役会では何が議論され、組織はどう変わろうとしているのか。社外取締役の活用を軸にした企業統治改革で、企業はイノベーティブに生まれ変わることができるのかに迫りたい。

第4回
スシローを傘下に持つFOOD&LIFE COMPANIES(F&LC)の日々の運営を担う執行役員たちは、多彩なメンバーがそろう。外資系コンサルティング会社の日本代表やJAL副社長を歴任した社長の水留浩一を筆頭に、大手銀行出身の出戻り、他の外食、食品メーカーからの転身、元フリーター、元トラックドライバーもいる。この企業統治体制で、新たな日本企業のありようを示せるのか。

スシローを傘下に持つFOOD&LIFE COMPANIES(F&LC)は売上高1兆円という目標を掲げる。昨年、持ち帰りずしの名門「京樽」は吉野家ホールディングスから、スシローを傘下に持つFOOD&LIFE COMPANIES(F&LC)に買収された。伸び悩む京樽を、F&LC社長の水留浩一は、どう再生するのか。今回は後編をお届けする。
