上場企業社長が「女性コンパニオン呼んで混浴接待」、擁護派わき出る時代錯誤写真はイメージです Photo:PIXTA

接待で「コンパニオンとの混浴」に理解を示す人たち

 今、とある東証プライム上場企業で、冬のゲレンデも溶けるほどの「熱い論戦」が繰り広げられているのをご存じだろうか。

 それは、「取引先への接待の余興で“コンパニオンとの混浴”を提供することは是が非か」というものだ。

 12月15日、エネルギー事業などを手がけるTOKAIホールディングスが、ある調査報告書を公表した。今年9月に解任された鴇田(ときた)勝彦前社長の不適切な経費使用に関するものなのだが、その中に「会社の保養施設で女性コンパニオンと混浴を繰り返した行為が会社の信用を低下させる恐れがある」という指摘もあり大きな話題になった。

 報告書によれば、保養施設に、今年8月まで出張コンパニオンを手配した回数は約44回で、おおむね毎回、露天風呂で混浴が行われていた。「男性はタオルで局部を隠し、女性は以下の写真の湯あみを着用した状態」(調査報告書)だったという。

 この調査結果に対して鴇田氏は、「コンパニオンについては、私のためではなく、全てゲスト・VIPを入れた場合に呼んだもの」だと反論。また、自分を解職した今の取締役の中にも一緒に混浴をしていた者がいるとして、自分が批判されるのなら今の役員も同罪ではないかと主張している。

 …とここまでは、さまざまなメディアでも大きく取り上げられたが、この話にはまだ続きがある。実は同社の中では、鴇田氏の主張に同調する人や、一定の理解を示す人がいることがうかがえるのだ。

<TOKAIホールディングスの複数名の役職員の中には、VILLA蓼科での混浴を取引先等に対する接待における余興の一環としてとらえ、別荘において盛大な接待を行うことにより取引先等に対して与えられるプラスの影響について言及する者もいた>(TOKAIホールディングス 調査報告書)

 なぜこのような「コンパニオン混浴擁護派」がいるのかというと、女性蔑視とか、企業の社会的責任というものを一旦ちょっと脇に置いて、シンプルに「接待」として見た時、確かに「プラスの影響」があったと考えられなくもないからだ。