経営コンサルタントの神田昌典氏が、アメリカで百年以上続く売れるコピーライティング技術を日本で普及させ、はや25年。その集大成が『コピーライティング技術大全──百年売れ続ける言葉の原則』だ。東証プライム上場社長で現役マーケッターの木下社長が、「3520円はタダみたいなものだ」と強力推薦する本が話題になっている。スマホ時代に完全対応し、従来のコピーライティング書の常識を凌駕する本書のポイントを抜粋して紹介する。

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行動しないデメリットを
訴求する典型「限定性」

 ベネフィットが、「それを購入すると、どんないいことがあるのか」であるのに対し、行動しないデメリット」=「それを購入しないと、どんなマズいことがあるのかを訴求するのも非常に有効だ。

 人は「新たなメリットを得る」より、「現在あるデメリットを回避する」ための行動のほうが取りやすい。

 行動しないデメリットを訴求する典型は、限定性だ。

 限定性があると、「今買わなきゃ損」と感情に訴えられる。

 限定性以外にも、行動しないデメリットを強調することで、ベネフィット側だけではわからなかったアイデアが浮かんでくる。

 浴室暖房機の例で見てみよう。

 まずはベネフィット側から訴求すると、次のようになる。

A:このN社製の浴室暖房機は、短時間で寒いお風呂が暖まります。
  だからお子様やご年配の方にとってもやさしい!

 一方、行動しないデメリットを切り口にすると、次のようになる。

B:注意! 60歳以上の方へ 冬場のお風呂は、危険です

 Bはヒートショック(寒暖差が激しいと血圧が変動し、心臓や血管の疾患が起きる)の危険性を訴える切り口だ。

 Aは「浴室暖房機を買うと、どんないいことがあるか」が切り口。

 一方、Bは「浴室暖房機を買わないと、どんな悪いことがあるか」が切り口である。

 Aが「あったらいいな」という位置づけに対して、Bは「なければ困る」という位置づけにできる。

予防的観点ではなく、治療的観点

 ちなみに、予防商品は売りにくい。

「予防」だと、今すぐ行動しなくてもいいやと思われるからだ。

 よって、予防的観点ではなく、治療的観点=今すでに問題が起こっている観点のコピーにして行動を促す

 行動しないデメリットは、下記のように価格面にも使える。

【秘伝】「あったらいいな」を「なければ困る」に変える一言とは?

 これは、行動しないことで時間が大幅にかかるデメリット(損害、痛み)を強調し、今すぐの行動を喚起しているのだ。

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(この動画は予告なく終了することがあります)

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 これら4つの武器は、四半世紀の叡智を凝縮したもので、即効性と再現性が担保されています。

【秘伝】「あったらいいな」を「なければ困る」に変える一言とは?

(本原稿は、発売たちまち大重版となった、神田昌典・衣田順一著『コピーライティング技術大全──百年売れ続ける言葉の原則』からの抜粋です)