23年は+2%程度へ成長加速
欧米を上回るプラス成長
2022年の世界経済は、ロシアのウクライナ侵攻により資源価格が高騰するなどで、歴史的な高インフレが発生し、欧米など多くの国・地域では厳しい金融引き締めを余儀なくされた。
日本も実質GDP成長率は前年比+1.3%と、前年の同+2.1%から減速したとみている。
コロナ禍からの経済正常化の遅れや、半導体不足などの供給制約による自動車の減産、資源高や大幅な円安を背景とした約40年ぶりの高インフレなどにより、成長率が示す以上に経済活動の停滞感は強かった。
23年はどうなるのか。
金融引き締めの悪影響が本格的に表れる欧米などで引き続き厳しい経済状況が見込まれる。ウクライナ戦争の長期化は避けられないだろう。
こうした中、日本経済は、欧米に比べて遅れていたコロナ禍からの回復が進み、サービス消費やインバウンド(訪日外国人客)需要の増加などを背景に、実質GDP成長率は前年比+1.9%へと加速するというのが、当社のメインシナリオだ。
欧米を明確に上回るプラス成長になる見通しだが、懸念されるのは米国の景気動向だ。