総予測2023#7Photo:JIJI

欧米の景気後退や中国経済の減速が確実視される2023年。日本の景気も欧米の後を追うのか?そこで特集『総予測2023』の本稿では、著名エコノミスト11人が勢ぞろい。「成長率」「物価上昇率」「日本銀行の金融政策」など、23年の日本の景気を徹底予測する。(ダイヤモンド編集部編集委員 竹田孝洋)

「週刊ダイヤモンド」2022年12月24日・31日合併号の第1特集を基に再編集。肩書や数値など情報は雑誌掲載時のもの。

欧米の景気後退、中国経済減速で
23年の「輸出」は牽引役とならず

 2023年の日本経済は、0%台とされる潜在率を上回る成長を続ける。インフレ退治に苦しみ、急速な利上げで23年に景気後退に陥る欧米諸国を尻目に、1%台の成長となりそうだ。

 欧米諸国の景気後退、緩和されつつあるとはいえゼロコロナ政策で成長が抑制される中国経済といった要因もあり、輸出が景気のけん引役となることは難しそうだ。

 加えて、FRB(米連邦準備制度理事会)やECB(欧州中央銀行)の利上げ打ち止めで為替相場が円高基調になると想定されることも、輸出のマイナス材料になる。それが、23年前半の成長率の減速に表れている。

次ページから、2023年の日本経済における内需の動向や物価上昇率、日銀の金融政策について掘り下げるとともに、著名エコノミスト11人の総予測を公開する。