EC・宅配市場の巨大リスク「ギグワーカー問題」の深刻【物流記者座談会】「個人事業主」の宅配員に制服を着せるなど、明らかに指揮命令の関係にあれば、それは「一人親方」とは言えないのでは…(写真提供カーゴニュース)

大きな変革を迎える「物流」の今後について、カーゴニュース紙記者5人が新春座談会で意見を交わした。その内容の一部をダイヤモンド編集部が厳選してお届けする。第二回は、「宅配市場」について。コロナ禍の巣ごもり需要でEコマースはますます成長し、大手宅配3社(ヤマト運輸・佐川急便・日本郵便)の業績はさぞかし伸びたかと思いきや、どうも違うようだ。業界用語でいう“隠れ宅配”の増加や、ギグワーカーの動向について鋭く指摘する。(カーゴニュース編集部)

*本記事はカーゴニュースからの転載です。

宅配市場拡大の影で
ギグワーカーなど働き手の問題も

D EC関連については、市場そのものはコロナ禍の巣籠もり需要発生時に比べれば伸び率は鈍化しているが依然成長を続けている。一方で、大手宅配3社の実績だけを見たら、今期はさほど伸びていないし、マイナスの会社もある。これは、大手宅配3社以外の輸送業者が運ぶEC貨物が増えている――ということでもあるのだろうか。

A 宅配市場は大手EC事業者による自社物流など、いわゆる“隠れ宅配”が増えており、取扱個数のデータを含めマーケットの全体像が見えにくくなっている。以前は大手3社の動向さえ押さえておけば、マーケットの全体像がほぼ見えていたけど。

E 宅配などに従事する個人事業主やギグワーカー保護の動きは、宅配市場に影響を与えることはないのだろうか。2022年、東京都が「ウーバーイーツの配達員」が指揮監督下にあるとして、労働組合法上の「労働者」と認める判断を下した。厚生年金などの社会保険を適用しようという動きもある。コストの上昇が考えられ、ギグワーカーの活用を前提としたラストワンマイルのビジネスモデルに影響は出てきそうだけど…