イライラしている男性写真はイメージです Photo:PIXTA

仕事と私生活の両面を充実させる「ワークライフバランス」がますます重視されるようになってきました。ところが、このバランスをあまりうまく取れない人も多いようです。これはなぜでしょうか。今回はワークライフバランスがうまくいかない原因について考えます。(作家、株式会社HIROWA代表取締役、京都光華女子大学キャリア形成学科客員教授 和田裕美)

ワークライフバランスがうまくいかないワケ

 一日の時間配分をざっくり等分で分けると、仕事が8時間、仕事以外の私生活(プライベート)が8時間、睡眠が8時間となります。ですが、実際には「仕事が忙しくて今日は12時間働いた」なんてこともあるため、その日は、私生活と睡眠を残りの12時間内で配分しなければいけなくなります。

 ワークライフバランスとは、仕事と私生活を切り分ける考え方です。仕事が忙しい日の上記の例で言うと、そもそも割ける時間が減ればバランスを取るのは難しくなります。初めから時間に余裕がある人は、わざわざワークライフバランスを求めないでしょうし、それを求めるのは“もともと時間がない”と感じている人です。

 そのため、仕事が忙しくて私生活が豊かでないと悩む人が実践するのはタイムマネジメントになりますが、これこそがワークライフバランスがうまくいかない大きな理由です。

 これは一体どういうことでしょうか。今回は、ワークライフバランスがうまくいかない原因と、その解決策について詳しく解説していきましょう。