――筆者のジェームズ・マッキントッシュはWSJ市場担当シニアコラムニスト ***  足元の金融市場の動向を巡っては大きな疑問がくすぶっている。米国債市場はリセッション(景気後退)入りに身構えるが、株式・社債市場は最近の下げにもかかわらず、全く想定していない。これだけの巨大市場がなぜ、全く異なるシグナルを発しているのだろうか?  これには複数の妥当な答えがある。しかし、いずれも投資家の心が休まるような展開を示唆するものではない。  まずは難問から。