ガーシー氏「無名→国会議員→逮捕状」の激動が“令和の象徴”といえるワケ写真はイメージです Photo:PIXTA

炎上騒ぎから逃げた海外で暴露系動画を配信して人気YouTuberに、そして海外に居住したまま国会議員に当選……。2022年、一夜にして有名人となった「ガーシー」こと東谷義和氏が、今年3月15日に国会で除名処分となった。昨年7月の初当選以降、一度も出席することはなかったからだ。除名処分の翌日には、暴力行為等処罰法違反などの疑いで警視庁に逮捕状を請求された。このてん末はインターネットとリアルが交差し、虚実ないまぜのまま、無名の人が急に知名度を上げる令和の時代を象徴するように見える。(フリーライター 鎌田和歌)

暴露系YouTuberが国会議員、支持する人も

 人気YouTuberに詐欺行為を指摘され、海外に逃亡、その海外で動画配信を始め、一躍時の人となったガーシー氏は、旧NHK党から出馬して日本にいないまま国会議員となった。

 詐欺行為はもとより、暴露系動画や議員活動についても批判が多い人物である。その一方で、一部から熱い注目を集めているのは間違いなく、比例といえど当選を果たしたのは彼を支持する人が一定数いることの証拠だろう。除名処分が決まった時、国会正門前では、所属する政治家女子48党(旧NHK党)の幹部やガーシー議員の支援者らが抗議の声を上げたという。

 ほぼ無名だった人が、一気に国会議員までになり、そして逮捕状請求までされる…怒涛(どとう)の1年だが、彼は今の日本の象徴ともいえそうだ。