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人材不足が叫ばれる中、特に中小企業の採用担当者は面接では「進路相談と商談を足して2で割った感じで面接」「具体的な質問を記した面接シートの準備」を意識する必要がある。労務相談経験1万件超の社会保険労務士が提案する「採用の悩み」解決法とは。
応募者ウケする
面接官の態度とは?
会社の求人活動は、「応募者に選んでもらう意識を持つことが大事」という言葉をよく耳にするはずです。それを踏まえて、我々は、社長や面接を行う方へ、次のようなアドバイスをしています。
「応募者に対して、『進路相談と商談を足して2で割った感じ』で面接を行ってください」
面接では、無意識に、入社した場合の会社と従業員の「上下」関係を、今の応募時点では赤の他人である「応募者」に持ち込んでしまいがちです。つまり、会社が応募者を選ぶ感じになりがちです。
もちろん「選ぶ」ことには違いないのですが、面接は丁寧に行いたいものです。「進路相談」と「商談」の2つを行うような気持ちで面接を行うと、応募者に上からの立場で接することがなくなります。
会社が面接を行うとき、「自社に入ってもらう人を品定めする」のではなく、応募者の「進路」を親になったつもりで、親身になって一緒に考えるのです。
親の立場で子どもの進路を考えたとき、会社や業界の少し厳しい部分を本音で伝えることもあるでしょう。でもそれは子どもの将来を思った上でのはずです。真剣に考えたときは、よいことも悪いことも、一緒に考えるはずです。
応募者の進路を一緒に真剣に考える気持ち、そのアドバイスに、応募者は感銘を受けます。その進路アドバイスの延長線上に、応募者の選択肢の一つとして自社があれば……という感じです。
そして、応募者への進路相談に加えて、応募者を商談相手と考えると、なおよいでしょう。数ある会社から「入社したい会社の候補」に挙がった「自社」を選んでもらう努力をする、というイメージです。
自社を選んでもらうために、直接会う面接は、最も力を入れなければならない商談と言えるでしょう。
会社独自の具体的な質問が
面接の成否を左右する!
みなさんの会社の面接では、たとえば面接シートなどで質問事項はあらかじめ決まっているでしょうか?
もし面接シートがないとしたら、要注意です。面接シートがないと、質問がそのときの「勘」や「雰囲気」で行われます。面接者が変われば質問内容が変わるなど、質問が同じでなくなります。
大事なのは同じ質問に対して、誰がどのように答えたかということ。質問が同じでなければ、回答の比較検討をしようがありません。
同じ面接シートを用いれば、誰が面接をしても応募者への質問は、同じです。同じ質問に対して、どういった答えが返ってきたかを比較検討することができますし、聞くべきことを「聞いていなかった」ということも防げます。
また、もし、今回の応募者が一人でも、過去の応募者(現在の従業員)と回答を比較検討できます。
面接シートは必ず作りましょう。よくあるフォーマットそのままではなく、フォーマットをもとに、自社に合った、自分たちが聞きたいことを入れ込んだオリジナルの面接シートにするとよいです。面接時の質問を自分たちで考えることで、自社の採用基準を考えることにもなるので、おすすめです。
面接シートを作るときは、求める人材に合わせて具体的に示し、上手な質問ができるものにすることを心掛けます。大事なのは「具体的」に質問を考えることです。
たとえば、こんな感じです。社長や人事担当者に求める人材について聞くと、多くの場合、次の2つを挙げられます。
・積極性があること
・協調性があること
ただ、面接官が漠然と「あなたには積極性がありますか」「協調性がありますか」と聞いても、その答えは漠然としたものしか返ってきません。
会社が思う「積極性があること」「協調性があること」を「どういった積極性を求めているのか」「どういった協調性を求めているのか」まで具体的に落とし込んで、応募者に伝えましょう。







