
欧米の金融不安が
円高圧力に
ドル円は、3月8日に200日移動平均水準である137円台まで円安に動いたが、そのまま上昇を続けることができなかった。3月9日以降に欧米の金融不安が急速に高まったためである。複数の米銀行が破綻したうえに、スイスの大手金融機関の信用不安が高まり、ドル円は130円割れまで円高方向に押し戻された。
この結果、ドル円は、チャートにおいて円高トレンドに変わったことが再認識された。ドル円が200日移動平均線を上抜けられず、200日移動平均線の方向が円高方向に変わった。
以下では、円高に転換した過去の局面における特徴や米金利の水準から、円高の限界を考えてみる。