日本株の「失われた3年」
先月の当連載で、過去3年は日本の株式市場の「失われた3年」とも言えるとした。図表1は、過去15年にわたる日米独株価指数の推移である。
1990年代の日本のバブル崩壊局面においても、長期にわたり日本株は他の主要株式市場である米・独と連動した動きにあった。しかし、2009年半ば以降、明らかに日本株だけが出遅れた状況にあった。
昨年11月14日以降、過去3ヵ月の日本の株高は、確かに急な回復ではあったものの、過去の米独との乖離から見れば、依然としてほとんど修正されていない状態とも言える。仮に、日本株に対して海外から見直しが生じれば、日本の市場参加者が当初想定していた水準よりも大幅に日本株が上昇する可能性もある。
過去3年余り、これだけの乖離が生じるということは、海外投資家を中心にインデックス対比で大幅なアンダーウェイトが続いたと考えられる。それだけに、その水準の修正が生じれば想定以上の株高も生じることになる。