中途半端な遊びに意味はない
「遊び心を持つ」などという生やさしいものではない。遊ぶこと。遊びを生活の中に取り入れられる力が必要である。
受験などの正解の存在する試験勉強では、四六時中テンパッても、適当に息抜き、リフレッシュさえできていればいい結果を出せる。しかし、仕事はそうはいかない。面接もそうだ。人間対人間の触れ合いなのだ。遊びからくる余裕を持っていないと人は魅力的になれない。人間同士の楽しい空間はつくり出せない。
では、就職活動中に、具体的にどんな遊びをすべきか。結論から言えば何でもいい。学生時代に自分がやってきたことを、そのまま継続すべきだ。
早稲田大のE君は、就職戦線の真っただ中でもライブ活動をやり続け、超難関の音楽業界数社に内定した。
明治大のY君や神戸大のT君は、中断していたストリートライブを再開したことで勢いづき、それぞれ志望の会社をゲットしていった。
慶應大のK君も、熱く商社の未来を語りながら、飲み会は欠かさなかった。
まじめだけでは活躍する人間にはなれない。どんな人でも、就職活動中、悲壮感が漂いかける時が一度はあるが、積極的に遊びを取り入れ、そんな暗さを払拭していってほしい。
(本稿は、『絶対内定2025』からの抜粋記事です)
(株)ジャパンビジネスラボ創業者、我究館、プレゼンス創業者・元会長。
1963年東京都生まれ。慶應義塾大学理工学部管理工学科卒。米国ハーバード大学ケネディ行政大学院修了(MPA)。87年、住友商事入社。損害保険会社に転職し、経営戦略と人材育成・採用を担当。90年、シャインズを結成し、『私の彼はサラリーマン』でCDデビュー。92年、(株)ジャパンビジネスラボ及び「我究館」を設立。就職活動に初めて“キャリアデザイン”の概念を導入し、独自の人材育成「我究(がきゅう)」を展開。94年『絶対内定95』を上梓。97年、我究館社会人校を開校。2001年、TOEIC®/TOEFL®/英会話/中国語コーチングスクール「プレゼンス」を設立。08年にハーバード大学ウェザーヘッド国際問題研究所客員研究員に就任、日米の雇用・教育問題と政策について研究。11年8月急逝。著書は「絶対内定」シリーズ、『新TOEIC®テスト900点 新TOEFL®テスト100点への王道』(共にダイヤモンド社)、『ハーバード・ケネディスクールでは、何をどう教えているか』(共著、英治出版)、『アツイコトバ』(一部電子書籍はダイヤモンド社より発行)等。
我究館館長
千葉大学教育学部卒業後、(株)毎日コムネット入社。営業に配属され、2年目に優秀社員賞、3年目に社長賞を受賞。2012年「世界の教育問題に対峙したい」との思いから、青年海外協力隊としてケニア共和国で活動。3年間、JICAや現地の省庁と連携し、児童福祉施設における情操教育やカウンセリングに携わり、「人は志や気づきによって大きな成長を遂げられる」ことを実感する。2016年より(株)ジャパンビジネスラボに参画。我究館学生校の主担当コーチとして大学生をサポート。2017年10月より副館長を務め、2021年5月より現職。外資系投資銀行、コンサルティングファーム、総合商社、広告代理店など、難関企業に多数の内定実績がある。著書に「絶対内定」シリーズがある。