就活本に初めて「自己分析」の考えを取り入れた本として
14年連続大学生協第1位のベストセラーを誇る『絶対内定』シリーズ。
ただ内定をとるためだけではなく、「心から納得のいく進路が見つかる」「本当にやりたい仕事がわかる(やりたいことに気づける)」「自分らしく働ける会社と出合える」「入社してから『こんなはずじゃなかった』と後悔しない」ための1冊であることが大きな特徴だ。
キャリアデザインスクール「我究館」のもつ、1万人以上におよぶ就職・転職指導の経験を活かしたノウハウが、このシリーズには詰まっている。
コロナ禍で価値観が大きく変わるなか、会社選びも大きく変わってきている。
自分らしい働き方とは、生き方とは…、
今、じっくり自分と向き合う時間を『絶対内定』と過ごす就活生が増えている。
今回は、面接で必ず聞かれる59の質問の意図と攻略法をまとめた『絶対内定2024 面接の質問』から最重要の質問を厳選。そのポイントを紹介する。
(構成/藤本健司、ダイヤモンド社・朝倉陸矢)
「コロナ禍において新しく始めたことは何ですか。」
という質問の狙い
困難な状況での主体性と、行動力を見ている。
・未曽有の事態の中でどう行動したのか聞いている。
・大きな環境の変化に対して、能動的に行動しているのかをチェックしている。
・行動した背景にある、きみの価値観やモチベーションの源泉も見ている。
・きみががんばれることと、仕事との共通点を探っている。
攻略のポイント
・「何もありません」では受動的な人だと認識されてしまう。
・「行動力」を見られている。
・何を、なぜ始めたのかを語れるようにしよう。
・一度きりではなく、継続していることを語る。
・自分のコア(就職活動の軸)は何なのか。そして、それをどう具体的な行動として実践し、継続しているのか伝えよう。まだ、コアが明確でない人は我究(自己分析)をして、まずは自分にとって何が大事なのか確かめよう。そして、どんなことならモチベーションを高めてがんばれるのかを理解し、行動に変化を起こそう。
・やったことと、志望動機の関連性を確認しておく。この質問への答えと、志望動機が一貫していれば力強い主張になる。
・周りの人を巻き込んでやったことはないだろうか? そういった経験があるとなおよい。なぜなら、仕事は一人で完結することはないから。関係者との調整に苦労するものだが、コロナ禍の学生生活はその調整力を養う絶好の機会だ。そして、採用する側もその力を確認したいのだ。
・今までとは違う生活を強いられ、ストレスを感じる人は多い。その中でどんな目的意識を持って行動を始めたかが大事だ。自宅でもオンラインでも、できることはたくさんある。自信を持って語れることがない人は、今からでも始めよう。遅すぎることはない。
こんな学生がいた
「家族でダンスエクササイズして、10キロ痩せた」
「オンライン麻雀大会を開催した」
「3DCGソフトを使った『歌ってみた』動画の制作。4ヵ月試行錯誤した結果、2作目がユーチューブで14万再生された」
コアとセットで語ると、主張の一貫性や納得感が一気に上がる。例えばコロナ禍によって、友人と過ごす機会が減ってしまったとする。友人と共に楽しむ時間を作りたいと、オンラインラジオ体操や、オンライン飲み会を何度も継続的に開いたら、これは具体的な行動として語れるだろう。その時に、そのコアにある「人を喜ばせること」も合わせて伝えるのだ。
(本稿は、『絶対内定2024 面接の質問』『絶対内定2024 自己分析とキャリアデザインの描き方』を抜粋、再構成したものです)
我究館館長
千葉大学教育学部卒業後、(株)毎日コムネット入社。営業に配属され、2年目に優秀社員賞、3年目に社長賞を受賞。2012年「世界の教育問題に対峙したい」との思いから、青年海外協力隊としてケニア共和国で活動。3年間、JICAや現地の省庁と連携し、児童福祉施設における情操教育やカウンセリングに携わり、「人は志や気づきによって大きな成長を遂げられる」ことを実感する。2016年より(株)ジャパンビジネスラボに参画。我究館学生校の主担当コーチとして大学生をサポート。2017年10月より副館長を務め、2021年5月より現職。外資系投資銀行、コンサルティングファーム、総合商社、広告代理店など、難関企業に多数の内定実績がある。著書に「絶対内定」シリーズがある。