誰しも悩みや不安は尽きない。寝る前にイヤなことを思い出して、眠れなくなるなんてことも……。そんなときの助けになるのが、『精神科医Tomyが教える 40代を後悔せず生きる言葉』(ダイヤモンド社)だ。ゲイのカミングアウト、パートナーとの死別、うつ病の発症……苦しんだ末にたどり着いた、自分らしさに裏づけられた説得力ある言葉。心が落ち込んだとき、そっと優しい言葉を授けてくれる。Voicy精神科医Tomyきょうのひとことの“言葉の精神安定剤”で、気分はスッキリ、今日がラクになる!

【精神科医が教える】うまく立ち振る舞っても二流人、人徳に恵まれる一流人の素朴にして決定的な差Photo: Adobe Stock

人徳ってなんだろう?

精神科医のアテクシですが、けっこう人見知りで、コミュ障みたいなところがあるんです。だから、友だちの数はそう多くはないのですが、いざというときに頼りになる人はいます。

こういう話をすると、「人徳に恵まれているんですね」と言ってくれる人もいます。自分自身では人徳に恵まれているという認識はありませんが、「人徳ってなんだろう?」とふと思ったんです。

ひるがえって、「自分の売りってなんだろう?」と考えたんです。

“裏表がない”ということ

アテクシはちょくちょく会ってご飯を食べたりという密なお付き合いは、なかなか苦手なんです。

LINEやメールなんかで、たまに連絡をとるくらいの仲がほとんどなのですが、その数は多くはないものの、いざというときに助けたり助けられたりする間柄なんです。

自己分析すると、それはひとつに、裏表がない性格だということがベースにあるような気がします。裏で悪だくみなどできない性分ですが、それだけに相手にとっては考えていることがわかりやすいんだと思うんです。

つかみどころがない人

おそらく考えていることが表情に出やすくて、隠そうと思っても隠せない。良いことも悪いことも表情に出やすいので、合わない人は遠ざかるでしょうから、友だちの数は少ない。

でも、相手からして「この人嫌いじゃないなと思ったら、考えてることがわかりやすいから、お互いに腹を割ったお付き合いがしやすいと思うんです。

人徳というのは、表裏一体かもしれません。にこやかでコミュ力も高くて話し方も穏やかだったりしても、「なにを考えているのかわからない」「つかみどころがない」「裏でなにを言っているかわからない」なんて人は、表面上の友だちは多いかもしれませんが、いざというときに頼りにできる人がどれだけいるかわかりません。

裏表のない人が人徳に恵まれる

Facebookでの友だちやTwitterのフォロワーの数が多くても、それはリアルの人徳とはまた別の話だったりします。

突如、裏工作をして同僚の仕事を奪おうとしたり、寝首をかくようなことをする人もなかにはいます。そうした裏表のある人は、結局は周りの知るところとなりますから、人徳に恵まれないんですね。

自分がどんな性格であろうが、基本的に裏表のない人に人徳が集まりやすいと思います。

※本稿は『精神科医Tomyが教える 40代を後悔せず生きる言葉』(ダイヤモンド社)の著者が日々お届けする“心のサプリメント”です。