「数字に強い」とは、目に見えないものごとを数字で捉える能力

 そろそろ結論に向かいましょう。数字に強いビジネスパーソンとはどういう人か――私の答えです。

目に見えないものごとを数字で捉えることができる人

 皆さんの周囲を見渡してみてください。職場のエースは次のような人ですか?
 著名な経営者やビジネスパーソンを思い出してみてください。その人は、次のどれかに当てはまるでしょうか。

 ■かつて数学の成績がよかった人。
 ■研究を本職とする数学者。
 ■暗算のスピードが人並み外れている人。

 おそらく、違うはずです。

 コンサルティング会社や大手のIT企業などでは、今回ご紹介したような類の問題が入社試験で出題されるそうです。その理由は、ここまでお読みいただいた皆さんならご納得いただけますよね。

 このコラムをお読みいただいている経営者や人材育成担当者の皆さん、御社の従業員はものごとを数字で捉える能力が備わっているでしょうか。数字を使って会話することが日常になっているでしょうか。
 私が拙著『「仕事」に使える数学』の中でご紹介している、「数字で翻訳するクセをつけなさい」という一見トリッキーな提案にも、数字で捉える訓練というきちんとした意図があるのです。

 第3回も、そろそろエンディングということにさせていただきます。
 この連載もいよいよ後半に入ります。引き続きビジネスと数学の関係について、現場での経験もふまえてたっぷりお話してまいりますので、ご期待ください。

(次回は3月4日更新予定です。)


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「数字に強い」って、要するにどういうことなの?

「仕事」に使える数学

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