拍子抜けする理系ビジネスパーソン

 ビジネス数学という言葉を聞くと、いわゆる「理系」出身者の方は、少しばかり興奮するようです。

☆新しい理論の話ですか?
☆ちょっとライバルに差をつけられるテクニカルな話?

 そんな期待を持って私の話を聞こうとします。そして、「えっ?こんなレベルの話なの?」と拍子抜けします。
 期待させて、ごめんなさい。数学の専門家である私ですから、期待しちゃうその気持ちもよくわかるけれど。

 しかし、そんな理系ビジネスパーソンが実際「割り算」を正しく使いこなせているか、損益分岐点をしっかり説明できるのか、捉えようのない数字をざっくり推定することができるか、残念ながら否です。

 実際、皆さんの職場ではいかがでしょうか。

□ダラダラ会議をする
□プレゼンでうまく説得できない
□仕事を効率化するための工夫ができない

 学術書ばかり読み込んできた、知識だけは立派な理系ビジネスパーソンのほうが、むしろ多いかもしれません。
 つまり、学校数学は優秀だったかもしれないけれど、ビジネスにおいて武器にはできていないのです。