「あの人なんであんなことを言ってきたんだろう」「この仕事、ちゃんと締め切りまでに終わらなかったらどうしよう」。寝ようとするといろいろな考えが頭の中にわいてきてしまい眠れない。早く眠りたいのに、グルグル思考が止まらない人におすすめなのが、2023年6月28日に発売になった『無意識さんの力でぐっすり眠れる本』(大嶋信頼著)だ。著者はベストセラーになった『「いつも誰かに振り回される」が一瞬で変わる方法』(すばる舎)など、多数の著作を持つ人気心理カウンセラーの大嶋信頼氏。最新作の『無意識さんの力でぐっすり眠れる本』では、心理学的なアプローチによって、働きすぎている意識をストップし、読むだけで眠くなるメソッドを多数紹介。今回は発売を記念して、本書から特別に一部抜粋、再編集して紹介する。

寝ている間に記憶が整理される!? 嫌なことがあったら寝たほうがいい理由Photo: Adobe Stock

「寝て嫌なことを忘れる」

子どもの頃、親に叱られたり、いじめられて泣いて帰ってきたりしても、寝て起きれば、「あんなに悲しかったのに気持ちがスッキリしている」という経験がある方も多いのではないでしょうか。

朝起きるとモヤモヤが晴れてスッキリしているのは、ごちゃごちゃして整理できなかった記憶と感情を、無意識が寝ているときにちゃんと整理してくれたから。

「寝て嫌なことを忘れる」と表現したりしますが、実際は忘れているわけではなくて、無意識に記憶を適切に整理してもらっているのです。

部屋が散らかっていたら嫌な気分になるのと同じで、記憶も散らかっていると「不快」になりますが、無意識が整理をしてくれるとスッキリします。

無意識によって整理された記憶は、あとから無意識によって美化されるので、どんなに大変なことがあっても、「あのときは大変だったけどよくがんばったな~」と懐かしく思えるようになります。

「自分でなんとかしなければ」と思うと、嫌な思いがいつまでも消えない

嫌なことがあったら、眠って不快な記憶の処理は全部、無意識に任せてしまえばいいのに「自分でなんとかしないと気がすまない」

妙な責任感から自分でなんとかしようとして、過去の不快な記憶を引き出して、嫌な思いで頭の中が取っ散らかってしまい、眠れなくなります。

すると「あのときもちゃんとやれなかった」と過去の失敗がどんどん引き出されて、頭の中がどんどん散らかって薄汚れた気持ちになってしまうのです。

記憶をいじらなければ、「解決策」も浮かんでくる

無意識は過去の膨大な失敗体験と今回の出来事を照らし合わせて、整理してくれています。それを意識的にやろうとしても難しい。

自分の失敗した出来事を意識的に整理しようとして、「過去の同じような失敗を参照」しても、「一晩じゃ終わらない!」といつの間にか朝になっています。

部屋の片付けをするために、押し入れから荷物を出していったら、「どんどん取っ散らかって収拾がつかなくなった」と同じような状態です。

人間関係で嫌なことがあったら、「無意識に記憶の整理を任せよう」と自分でその記憶をいじらずに眠ると、朝にはちゃんと整理されています。

やるべき仕事がちゃんとできなかったときも、その体験を無意識さんに整理してもらうためにしっかり眠ると、「あれ? 昨日できなかったことが何も考えずにちゃんとできている」と不思議なことが起きます。

それは、無意識が過去の膨大な失敗体験と参照してくれて、記憶を整理して解決策を導き出してくれるからなのです。

(*本稿は『無意識さんの力でぐっすり眠れる本』より一部抜粋、再編集したものです)