不正体質と表裏の関係にあるのが、ビッグモーターの給料の高さです。大手求人サイトではビッグモーターの正社員の募集で「残業ほぼなし、平均年収1109万円」となっています。

 すでに閉鎖されて読めなくなっていますが、ビッグモーターのホームページでも「営業職の約半数が年収1000万円超えの実績」とされていて、募集要項では2021年12月〜2022年11月実績として「年収462万円〜5040万円」と表示されています。

 業界水準を超えて異常に高い報酬部分は業績連動のインセンティブであり、ノルマを達成したことによる手当です。ですから、今後はビッグモーターの社員の給与水準は急速に年収462万円に近づいていくと思われます。

 とはいえ、業界常識とはかけ離れた給与に慣れている人材をごっそりそのまま受け入れるかどうかというと、業界他社は躊躇するはずです。

 管理職は不要だが若手中心に社員は欲しいとなると、スキームとしてはM&Aではなく営業権を譲渡してもらう形で店舗や工場の設備と在庫の車を入手して、人材については一人一人面接して、個別採用する形を取るのがベストです。

 救済する側から見れば、「業界水準と比較して異常に給与が高い人材を採らなければいい」と考えることでしょう。むしろ、給与の低い人ほど正直に仕事をしてくれる人だと感じるはずです。

 諸般の事情から、ビッグモーターを救済しようとする企業はしばらくのところ出現しない可能性の方が高いと私は予測します。待っているのはいばらの道です。