ビッグモーターは特別ではない?
日本企業にありがちな釈明会見
「組織的ということはないと思います。個々の工場長が、原因は工場長が指示してやったんじゃないか」
保険金不正請求問題の責任をとって26日に退任した兼重宏行ビッグモーター前社長のこんな発言が、厳しく批判されている。
修理車両を故意に傷つける悪質な手口が次から次へと発覚しており、元従業員らの多くが「厳しいノルマ」が引き金になったと指摘する中で、経営トップがまるで「他人事」のように語っているからだ。
ただ、報道対策アドバイザーとして、この手の不正問題の謝罪会見に実際に関わった経験もある立場で言わせていただくと、兼重前社長のようなもの言いは決して珍しくない。
このような会見の前に発するメッセージの準備を手伝うこともあるが、その打ち合わせでも、経営者のほとんどは「知らなかった」「現場が勝手にやった」と主張する。「従業員は悪くありません!こんなことをやらせてしまうほど追い込んでしまったのは、私の責任です」なんて感じで、現場をかばうような経営者はほぼ皆無だった。中には勢いあまって「裏切られた」「会社も被害者だ」くらいのことを口走ってしまう御仁も多く、会見の事前練習で発言の訂正をしたのは一度や二度ではない。
つまり、これはビッグモーターうんぬん、兼重前社長うんぬん、ではなく日本企業に共通する「釈明パターン」なのだ。