糖質制限の考え方が定着し、カロリーだけでなく糖質を気にする人が増えた昨今、糖質ゼロ、糖類ゼロ、糖質オフと記載された商品も増えてきました。この3つが意味するところはすべて違うのですが、似た言葉なので混同しやすく、また「ダイエットに良さそう」と何となく手に取る方も多いのではないかと思います。こうした表記が意味すること、どこを注意して見るべきかなどを分かりやすく解説します。(管理栄養士 岡田明子)
そもそも「糖質」「糖類」とは何か?
「糖質」とは、炭水化物から食物繊維を除いたものです。糖質はさらに糖類とその他の糖に分類されます。糖類にはブドウ糖や果糖などの単糖類、ショ糖(砂糖)や乳糖、麦芽糖などの二糖類があります。その他、糖質にはデンプン、グリコーゲンなどの多糖類、キシリトールやソルビトール、マルチトールなどの糖アルコールなどからも構成されています。
他にも、アスセルファムK、アスパルテーム、スクラロースなどの化学的に合成して製造された甘味成分(非糖質系甘味料)があります。非糖質系甘味料は、天然甘味料(ステビア、羅漢果など)と合成甘味料(アセスルファムK、スクラロース、アスパルテームなど)があります。
一方、「糖類」とは、糖質のうち、ブドウ糖や果糖などの単糖類とショ糖や乳糖などの二糖類の総称です。