日本の家事と育児は大変すぎる!アメリカ人の家族と過ごしてわかった必要・不必要の境目アメリカの叔父叔母のうちでいただいたある日の夕食。料理はタッパーや大皿にドーン、あとはめいめい紙皿に分ける、というローコストな提供方法(画像提供/筆者)

 アメリカから義理の母と妹が遊びに来てくれました。

 約1カ月、ひとつ屋根の下で過ごす毎日。そう言うと友だちからは「大変だったんじゃない?」と聞かれるのですが、これがまるで苦ではなく、むしろ日々のストレスが減りました。なぜかと考えてみたのですが、それはアメリカ人のふたりと過ごすことで家事育児の負担がぐんと減ったからです。家事育児を手伝ってもらえたからなのは言うまでもなく、それ以前に義母と義妹の家事育児のやり方がいい意味でローコストだったからです。改めて、日本人的な生活って家事育児の負担が大きいよなあと気づかされました。

 具体的には、毎日のお風呂。日本人的には夏でも湯船に浸かりたい、子どもとお風呂で触れ合いたいと思うところですが、アメリカ人的には毎日シャワーで十分。するとバスタブの掃除も毎日やらなくて済むし、3人の子どもとお風呂に入ることによって毎晩消費されていた30分強の時間も5分程度で済みます。「お湯バシャバシャしない!」「まだ流してないでしょ!」などと声を張り上げながら慌ただしく子ども3人と自分の髪・体を洗っていたストレスもなくなりました。

 それから、毎日の洗濯物干しと隔日の布団干し。アメリカでは洗濯物を乾燥機にかけることが一般的であり、景観条例で洗濯物の外干しを禁止している地区もあるくらいです。そのため義母と義妹がアメリカから持ってきた衣類は全部乾燥機OKのもので、外に干す必要はなし。布団を天日干しする習慣もありません。1階の洗濯機から2階のベランダまで洗濯物を持ち運びする手間、重たい布団を出し入れする労力が、少なくとも義母と義妹の分はかからずに済みました。

 さらに、1日3食のごはん作り。我が家の食事はもともとアメリカン寄りで一汁三菜なんてとてもじゃないけど作らないのですが、義母義妹との食卓はさらに楽でした。まず、朝は火を使わない。ヨーグルトと果物とか、ピーナッツバター&ジャムのサンドイッチとか、牛乳にシリアルとか。昼も同じようなメニューで、たまにパン屋さんのサンドイッチをテイクアウトしたりコンビニでおにぎりを買ってきたり。夜は焼きそばやチリコンカン、パスタ、チキンスープ&ライスなど、ワンプレートで済むごはん。さらに義母は「人数が増えて食器洗いも大変だから」と、スーパーで紙皿や紙コップをたくさん買ってきてくれました。夏場は子どもたちがちょこちょこお茶や牛乳を飲んで放置するコップを洗うだけで頭が沸騰しそうになっていたので、特に紙コップ導入は素晴らしい時間短縮になりました。