8月26日、日本初の新設LRTが宇都宮駅東口~芳賀・高根沢工業団地間14.6キロが開業した。当日は午前11時過ぎから開業式典が行われ、午後3時から営業運転を開始した。筆者は最初の平日ダイヤとなった8月28日と翌週9月4日の朝に宇都宮駅東口停留場を訪れて取材した。なお現地調査をもとにLRTを運営する「宇都宮ライトレール」に取材を申し込んでいるが、開業後の業務に追われているようで実現していない。今回は速報という形でご容赦いただきたい。(鉄道ジャーナリスト 枝久保達也)
表記が混在する
宇都宮ライトレール
本題に入る前にひとつ重要な問題がある。この路線、一体なんと呼ぶのが適切なのだろうか。事業主体となる宇都宮市が「芳賀・宇都宮LRT」としているため、これに倣って呼称するマスコミが多いが、「宇都宮芳賀ライトレール線」(下野新聞)、「ライトライン」(TBS)などの呼称もあり、日経新聞は「芳賀・宇都宮LRT(宇都宮LRT)」と略している。
利用者に身近な乗換案内サイトを見ても、駅探は「宇都宮芳賀ライトレール線」、NAVITIMEとYahoo!乗換案内は「宇都宮ライトレール」、ジョルダンは「ライトライン」とバラバラだ。なおライトラインとはLRTで運行される車両「HU300形」の愛称として2021年4月に決定したもので、路線の愛称ではない。ところが宇都宮市が設置したと思われる宇都宮駅連絡通路には「ライトラインのりば」との案内看板がある。
では宇都宮ライトレールの公式サイトはどうなのか見てみると、驚くべきことに「芳賀・宇都宮LRT開業!」「LIGHTLINE START」「宇都宮ライトレールでご利用いただける~」などの表記が混在しているではないか。