サウナの入り方に戸惑う初心者から、サウナ慣れしてととのいにくくなってきた熟練サウナーまで! それぞれに合わせた「究極にととのう」ための入り方を、自らもサウナーの医師が解説した書籍「医者が教える 究極にととのう サウナ大全」が発売に!日常のパフォーマンスをあげ、美と健康をレベルアップする「最高のサウナの入り方」を、世界各国のエビデンスを元に教えます。この連載では本書より、一部を抜粋してご紹介します。

サウナには大きく分けてドライサウナとウェットサウナがある(『医者が教える究極にととのうサウナ大全』より)サウナには大きく分けてドライサウナとウェットサウナがある(「医者が教える究極にととのうサウナ大全」より)

医学的に、健康効果が高いのはどちらか?

「とにかく熱いのが好き」「ほどほどの温度で楽しみたい」など、人によって好みは様々だと思います。
自分が気持ちいいと思えることが一番ですが、医学的に「ドライサウナ」と「ウェットサウナ」を比較した場合、健康効果が高いのはどちらなのでしょうか。

深部体温が38℃を超えるとストレスからの修復が進む

ドライサウナとウェットサウナ、どちらがより健康効果が高いのかを考える上でカギとなるのが、「HSP(ヒート・ショック・プロテイン)」です。

HSPは熱の刺激によって出てくるタンパク質で、組織を修復する働きがあります。

どれくらいの熱が加わるとHSPが出現するのかというと、実は深部体温が38℃を超えると、たくさん出ることがわかっています。

お風呂のHSP研究を行っている伊藤要子先生(*1)や過去の報告(*2)によると、38℃以上の熱が加わると、HSPの中でも特にストレスからの細胞の保護を特徴とする「HSP70」の発現が2倍になるそうです。

これを踏まえると、深部体温が38℃以上に達しやすいサウナの入り方をすると、体内メンテナンスに有効だと言えます。

さぁ、ここでクイズです。

深部体温が38℃以上に達しやすいのは、ドライサウナ、ウェットサウナ、どちらでしょう?